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住宅ローン減税と補助金は併用できる?2026年版・併用ルールと注意点

公開: 2026年4月26日 読了 約6分 補助金ナビ編集部

住宅ローン減税と子育てグリーン住宅支援事業・先進的窓リノベなどの補助金は併用できるのか。併用可能なケースと、減税額が減ってしまう「補助金分の控除」の仕組み、申請順序の注意点を整理。

結論:併用は可能。ただし減税額が減るケースあり

住宅ローン減税と国の住宅補助金は基本的に併用可能です。両方を申請して、両方の恩恵を受けられます。

ただし注意点があります。補助金を受け取った金額分だけ、住宅ローン減税の対象となる「住宅取得対価」が減るケースがあります。これが見落とされがちで、思ったほど減税額が伸びない原因になります。

この記事では、2026年時点の併用ルールを整理します。

まず:それぞれの制度のおさらい

住宅ローン減税とは

住宅ローンの年末残高の0.7%を、最大13年間にわたって所得税・住民税から控除する制度です。

  • 控除率: 0.7%
  • 控除期間: 13年(中古住宅は10年)
  • 借入限度額: 住宅性能と入居年度で変動(3,000万〜5,000万円)
  • 最大控除額: 13年で約272万〜455万円

主な国の住宅補助金(2026年度)

制度金額対象
子育てグリーン住宅支援事業新築最大160万円・リフォーム最大60万円子育て・若者夫婦世帯
先進的窓リノベ2025事業最大200万円既存住宅の窓改修
給湯省エネ2025事業最大20万円/台高効率給湯器
長期優良住宅化リフォーム推進事業最大250万円認定取得リフォーム

これらは住宅ローン減税と別建てで併用できます。

併用したときに気をつける3つのポイント

1. 住宅ローン減税の借入限度額計算で補助金分を差し引く

住宅ローン減税の控除対象となる「住宅取得対価」は、**自己負担額(=総額 − 補助金 − 公的支援)**で計算されます。

例:3,500万円の新築住宅、子育てグリーン住宅支援事業で160万円補助、3,500万円のローンを組んだ場合

  • 住宅取得対価 = 3,500万円 − 160万円 = 3,340万円
  • 借入額3,500万円 > 取得対価3,340万円
  • 控除対象は 3,340万円が上限(借入額ではなく取得対価で頭打ち)

つまり、ローン残高が3,500万円あっても、控除計算には3,340万円までしか使えません。補助金分は減税対象から外れるということです。

2. すべての補助金が「取得対価から差し引く」対象ではない

住宅ローン減税の計算で取得対価から差し引かれるのは国・地方公共団体から交付される補助金です。一方で、以下は差し引き対象外(=満額の取得対価で計算可能)です:

  • 親からの住宅取得資金贈与(贈与税の非課税枠を使ったもの)
  • 民間企業のキャッシュバック・ポイント還元
  • 住宅会社独自の値引き

逆に、自治体の住宅取得補助金(例:横浜市の若者世帯住宅取得支援事業)は国の補助金と同様に取得対価から差し引かれます

3. 申請順序とタイミング

申請の順序は次のように整理するのが定石です。

1. 住宅会社と契約・着工
2. 補助金の交付申請(住宅会社経由が多い)
3. 引き渡し・入居
4. 住宅ローン減税の確定申告(入居翌年)
   → このとき補助金の交付決定通知書も添付

住宅ローン減税の初年度確定申告で「補助金等の額」を申告書に記載する欄があります。ここを埋めずに申告すると、後で税務署から修正依頼が来るので注意してください。

具体例:併用したときの実額シミュレーション

ケース:4,000万円の認定長期優良住宅・夫婦と子1人

  • 住宅価格: 4,000万円
  • 借入額: 3,800万円(35年・固定金利1.2%)
  • 子育てグリーン住宅支援事業(GX志向型): 160万円
  • 自己資金: 200万円

住宅ローン減税の試算

  • 借入限度額: 4,500万円(認定長期優良 × 子育て世帯)
  • 取得対価: 4,000万円 − 160万円 = 3,840万円
  • 控除対象: 借入残高 vs 取得対価 vs 借入限度額の最小値 = 3,840万円(取得対価で頭打ち)
  • 初年度控除額: 3,840万円 × 0.7% = 約26.8万円
  • 13年合計(残高減少を加味した試算): 約260万〜280万円

補助金との合計恩恵

  • 住宅ローン減税: 約260万〜280万円
  • 子育てグリーン住宅: 160万円
  • 合計: 約420万〜440万円

補助金を受け取らなかった場合の住宅ローン減税は最大で約290万〜310万円。補助金で160万円を得る代わりに、減税額は約30万円減る計算になります。それでも併用で130万円程度のプラスです。

併用できない / 注意が必要なケース

同じ工事に複数の補助金を充てるのは不可

例えば窓改修工事に対して「先進的窓リノベ2025事業」と「子育てグリーン住宅支援事業のリフォーム枠」を両方申請することはできません。同一工事には1つの国補助金のみが原則です。

ただし、別の工事内容(窓改修と給湯器交換など)であれば、それぞれ別の補助金を使えます。

自治体補助との二重カウントに注意

国補助金を受けた工事に、さらに自治体の同種補助金を充てる場合、国の交付要綱で「自治体補助との併用不可」が明記されているケースがあります。例えば「先進的窓リノベ事業」は地方公共団体の同様の補助金との併用が制限されることがあります。

申請時に各補助金の交付要綱を確認するか、住宅会社に確認してください。

すまい給付金は終了済み

「すまい給付金」は令和6年3月で受付を終了しています。「住宅ローン減税 + すまい給付金」の組み合わせは現在は使えません。

申告で失敗しないチェックリスト

確定申告で住宅ローン減税を受ける際、補助金併用なら以下を準備してください。

  • 住宅ローン残高証明書(金融機関から年末に届く)
  • 住宅取得時の売買契約書または工事請負契約書のコピー
  • 補助金の交付決定通知書のコピー
  • 登記事項証明書
  • 住民票
  • 住宅性能の証明書(認定長期優良住宅など)
  • 源泉徴収票(給与所得者)

特に補助金の交付決定通知書は紛失しがちです。受け取ったら確定申告まで(最低2年)保管してください。

まとめ

  • 住宅ローン減税と国・自治体の補助金は併用可能
  • ただし補助金分は住宅取得対価から差し引かれ、結果として減税額がやや減る
  • それでも合計の恩恵は補助金単独より大きい
  • 同一工事に複数の国補助金は不可、自治体補助との併用制限にも注意
  • 確定申告では補助金の交付決定通知書が必須

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